手のしびれ 鍼灸 福岡市城南区|しびれる指の場所から考える、鍼でできること・できないこと
監修:院長 河野太朗(柔道整復師)|鍼に関する記述は在籍のはり師・きゅう師(国家資格)の監修協力

手のしびれは、しびれる指の場所によって、原因のある場所(手首・肘・首など)が違います。手首の手根管症候群では、鍼を受けた77名の試験で1年後も症状の点数が飲み薬の組より良好でした。ただし、12の研究のまとめでは効果は「確かとはいえない」とされています。
このページでは、しびれる場所ごとの見分け方、鍼で期待できることと期待できないこと、先に医療機関へ行くべきしびれを整理します。
- 突然、片方の手足や顔の半分がしびれた・動かない、ろれつが回らない → すぐに救急車(脳卒中の疑い)
- 箸・ボタン・字を書くのが不器用になった、歩くと足がもつれる → 整形外科(首の脊髄の圧迫の疑い)
- 親指の付け根や手の甲の筋肉がやせてきた、握力が落ちた → 整形外科
- けがのあとにしびれが出た → 整形外科
日本脳卒中協会は、脳卒中が疑われる時は救急車を呼ぶよう呼びかけています。一方で、両手の指先が少しずつ、または時々しびれる場合は、脳卒中の症状ではないとしています。
しびれる指の場所で、原因のある場所は見分けられますか?
ある程度は見分けられます。親指から薬指の半分なら手首、小指と薬指なら肘や首の付け根が多いとされています。ただし最終的な診断は、整形外科での検査が必要です。
| しびれる場所・特徴 | 考えられる原因と詳しいページ |
|---|---|
| 親指・人差し指・中指・薬指の半分。明け方に強く、手を振ると楽になる | 手根管症候群(手首で正中神経が圧迫される) → 手根管症候群の鍼灸 |
| 小指と薬指の一部。肘の内側をたたくと響く | 肘部管症候群(肘で尺骨神経が圧迫される) → 手のしびれ(整骨院での対応) |
| 腕を上げる動作(つり革・物干し)で、腕から小指側がしびれる | 胸郭出口症候群(首の付け根から脇で神経や血管が圧迫される) → 胸郭出口症候群の鍼灸 |
| 肩から腕にかけての痛みとしびれ。上を向くと強くなる | 頚椎症性神経根症(首で神経の根元が圧迫される) → 首の痛みの鍼灸 |
| 両手の指先が少しずつしびれる | 手首や首以外の原因も考えられる → 内科での確認をおすすめします |
見分け方は日本整形外科学会の解説にもとづいています。
手のしびれに、鍼で何ができると研究で分かっていますか?
研究があるのは主に手首の手根管症候群です。効果を示した試験がある一方で、研究のまとめでは「確かとはいえない」とされています。
台湾で、軽度から中等度の手根管症候群の77名を、4週間で8回の鍼を受ける組と、ステロイドの飲み薬を4週間飲む組に分けた試験があります。4週後の症状の改善は両方の組で大きく、差ははっきりしませんでした(Yang CP ら, Clin J Pain. 2009)。
同じ方たちを1年間追ったところ、13か月後に「よく改善した」人は、鍼の組で81.6%、飲み薬の組で48.7%でした(Yang CP ら, J Pain. 2011)。
一方、12の研究(869名)をまとめたコクランレビューは、どの研究も偏りの危険が「不明か高い」として、鍼の効果は確かとはいえないと結論しています。偽の鍼と比べた41名の研究では、3か月後の症状に差は見られませんでした(Choi GH ら, Cochrane Database Syst Rev. 2018)。
肘・首の付け根・首が原因のしびれについては、まとまった研究は手根管症候群より少ない状態です。首の痛みと鍼の研究は首の痛みの鍼灸のページで紹介しています。
当院では、手のしびれにどう鍼を使いますか?
まず危険サインがないかと、しびれる指の場所・強くなる動きを確かめます。そのうえで、原因と考えられる場所の周り(手首・前腕・肘・首から肩)に鍼とお灸を用います。
体の確認は柔道整復師の院長が、鍼とお灸は在籍のはり師・きゅう師が担当します。鍼は1本ごとに滅菌済みの使い捨てです。整形外科で治療を受けている方は、その治療を続けたまま来院いただけます。
通院の目安:まず約1か月・週1〜2回、続いている期間が長い場合は3〜6か月・週1〜2回が当院での目安です(状態により変わります)。上の試験では4週間で8回でした。初診は60〜90分、2回目以降は30〜60分です。
鍼にはどんなリスクがありますか?
多いのは鍼を刺した所の小さな出血やあざです。ドイツで229,230名(約23万名)を調べた研究では、何らかの副作用を伝えた人が8.6%、出血やあざが6.1%でした。
同じ研究では、治療が必要になった副作用は2.2%で、ごくまれに肺に空気がもれる気胸が2名ありました(Witt CM ら, Forsch Komplementmed. 2009)。手根管症候群のコクランレビューでは、重い副作用の報告はありませんでした。
血をさらさらにする薬を飲んでいる方、妊娠中の方は、初回にお知らせください。
料金と、問い合わせ先は?
手のしびれの鍼灸の料金は料金ページに載せています。保険が使えるかどうかは、しびれが出た経緯と症状によって変わるため、初回に確かめてからご説明します。
しびれる指の場所を、
一緒に確かめるところから
いつから・どの指がしびれるか・強くなる動きを、お電話かLINEでお知らせください。来院してよい状態か、先に医療機関が必要かをお返しします。
福岡市城南区樋井川2-1-62 マークス城南1F|西鉄バス「長尾公園前」徒歩1分|駐車場4台
月火木金土日祝 9:00〜12:30 / 15:00〜20:00(水曜定休)
- Yang CP, Hsieh CL, Wang NH, et al. "Acupuncture in patients with carpal tunnel syndrome: A randomized controlled trial." Clin J Pain, 2009;25(4):327-333.(神経伝導検査で確認した軽度〜中等度の手根管症候群77名。鍼4週8回(38名)vs プレドニゾロン4週(39名)。2・4週で両群とも高率に改善、群間差は有意でない(P=0.15)。夜間覚醒のみ4週で鍼が有意に減少)|PMID: 19590482|https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19590482/
- Yang CP, Wang NH, Li TC, et al. "A randomized clinical trial of acupuncture versus oral steroids for carpal tunnel syndrome: a long-term follow-up." J Pain, 2011;12(2):272-279.(上記77名を1年追跡。13か月で「よく改善」は鍼81.6%・ステロイド48.7%(P=.002)。1年を通じて症状点数と神経伝導の指標が鍼群で良好)|PMID: 21111685|https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21111685/
- Choi GH, Wieland LS, Lee H, et al. "Acupuncture and related interventions for the treatment of symptoms associated with carpal tunnel syndrome." Cochrane Database Syst Rev, 2018;12:CD011215.(12研究・869名。全研究の偏りの危険は不明または高い。偽鍼比較の41名では3か月後の症状に明確な差なし(低い確実性)。重い有害事象の報告なし。効果は不確か)|PMID: 30521680|https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30521680/
- Witt CM, Pach D, Brinkhaus B, et al. "Safety of acupuncture: results of a prospective observational study with 229,230 patients and introduction of a medical information and consent form." Forsch Komplementmed, 2009;16(2):91-97.(ドイツの医師による鍼・229,230名・平均10.2回。副作用の報告8.6%、治療を要したもの2.2%、出血・血腫6.1%、気胸2名)|PMID: 19420954|https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19420954/
- 日本整形外科学会「手根管症候群」「肘部管症候群」「胸郭出口症候群」「頚椎症性神経根症」(症状・病気をしらべる)|手根管症候群・肘部管症候群・胸郭出口症候群・頚椎症性神経根症
- 日本整形外科学会「頚椎症性脊髄症」(ボタン・箸・字を書くことの不器用さ、歩行で脚がもつれる)|https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/cervical_spondylotic_myelopathy.html
- 日本脳卒中協会「脳卒中の主な症状」(片方の手足・顔半分の麻痺・しびれが突然起こる/両側の指先が徐々に、あるいは時々しびれる場合は脳卒中の症状ではない)|https://www.jsa-web.org/citizen/87.html
※これらは施術効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。
最終更新日:2026年10月6日