この記事でわかること(結論)
手のしびれは「頸椎由来」「手根管症候群」「胸郭出口症候群」「産後ホルモン性」の4タイプに大別されます。しびれる場所・悪化するタイミング・発症の背景 で、ある程度タイプを絞り込むことができます。ただし、親指の付け根(母指球)がやせてきた・ものをつかむ力が入らない・夜間痛で毎晩目が覚める 場合は、早めに整形外科を受診してください。整骨院では症状の程度を評価し、施術か受診かの目安をお伝えすることができます。
当院は、柔道整復師(国家資格)の院長・河野太朗と、国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)が在籍。整骨の手技と鍼灸を、それぞれの国家資格者が連携して組み立てる複合アプローチで対応します。
手のしびれは「なんとなく手がじんじんする」から「夜眠れないほどの焼けるような痛み」まで幅があります。原因タイプを把握することが、適切な対処への第一歩です。
⚠ まず確認|整形外科への即受診サイン
以下のサインがある場合、整骨院より先に整形外科(または神経内科)を受診してください。神経や脊髄への圧迫が進行している可能性があります。
⚠ 次のどれかに当てはまる場合は整形外科へ
親指の付け根(母指球)がやせてきた ——正中神経の重度障害(母指球萎縮)。手術を含めた精密検査が必要です。
ものをつかむ力が突然入らなくなった・ボタンがかけられない ——握力・つまみ力の著しい低下。早期対応が重要です。
夜間痛が毎晩続いて眠れない ——手根管症候群の進行・炎症の強い状態。スプリントや注射など医療的処置を検討する段階です。
両手・両足が同時にしびれる/歩行がふらつく ——頸椎症性脊髄症など脊髄全体への圧迫の疑い。
排尿・排便の違和感を伴う ——脊髄症・馬尾症候群の可能性。緊急性が高いサインです。
上記に当てはまらない場合でも、しびれが2週間以上続く・強くなってきているなどの場合は専門家への相談をお勧めします。
手のしびれ 4タイプ別の原因と特徴
手のしびれの原因は多岐にわたります。以下の4タイプが整骨院に来院する方で多く見られるパターンです。しびれる場所・タイミング・背景を照らし合わせてみてください。
タイプ① 頸椎由来(頸椎症性神経根症)
首を後ろに傾けると悪化する|母指〜中指側
頸椎(首の骨)のC5〜C7付近で椎間板や骨棘が神経根を圧迫することで、首〜肩〜腕〜指先へのしびれ・だるさが出ます。デスクワーク・スマホ使用で首が前傾した状態が長く続くと起こりやすいです。
特徴的なサイン: 首を後ろに傾けたり(スパーリングテスト様動作)、頭の重みが加わると症状が悪化する。しびれは片側のことが多い。
◎ しびれる場所:親指〜中指(C6由来)、中指〜薬指(C7由来)が多い
タイプ② 手根管症候群(CTS)
夜間に手が焼けるようにしびれる|母指〜薬指3本半
手首にある「手根管」という狭いトンネルで正中神経が圧迫される状態です。一般人口を対象にした調査では、手の痛み・しびれ・ちくちく感を訴える人は約14.4%、そのうち診察と神経伝導検査で手根管症候群と確定診断される人は約2.7%と報告されています(Atroshi et al., JAMA 1999)。女性・妊婦・更年期・長時間のキーボード作業者でリスクが高まります。
就寝中に手首が内側に曲がる姿勢で管内圧が上がり、夜間に焼けるようなしびれで目が覚める のが特徴です。手を振ると一時的に楽になることがあります。
◎ しびれる場所:親指・人差し指・中指・薬指の親指側半分(小指はしびれない)
タイプ③ 胸郭出口症候群(TOS)
なで肩・首が長い女性に多い|小指・薬指側
鎖骨と第一肋骨の間(胸郭出口)で血管と神経が圧迫される状態です。なで肩・姿勢不良・重い荷物を肩掛けにする習慣などで起こりやすく、長身でなで肩の女性に多い傾向があります。
腕を挙げると症状が変化する(楽になる/悪化する) のがヒントになることがあります。小指・薬指側のしびれ、腕全体のだるさ・冷感を伴うことも。
◎ しびれる場所:小指・薬指・前腕内側(尺骨神経・腕神経叢下部)
タイプ④ 産後・ホルモン変化によるしびれ
産後〜授乳中に発症|親指〜人差し指の付け根
妊娠・産後はリラキシンなどのホルモン変化により靭帯が緩みやすく、手首周囲に浮腫(むくみ)が生じやすい状態です。これにより手根管内圧が上昇し、CTSと同様のしびれが出ることがあります。また、抱っこ・授乳での手首の同一姿勢が腱鞘炎と合併するケースもあります。
授乳終了後に自然に改善するケースも多いですが、親指付け根のやせ・握力低下が出た場合は整形外科を受診 してください。
◎ 時期:妊娠後期〜産後6か月が発症のピーク
※ 以下はあくまで目安です。重複や例外も多いため、正確な鑑別には専門家の評価が必要です。
タイプ
しびれる場所
悪化しやすいタイミング
①頸椎由来
母指〜中指(片側)
首を後ろに傾けたとき
②手根管
母指〜薬指3本半
夜間・手首を曲げたとき
③胸郭出口
小指・薬指・前腕内側
腕を挙げたとき・重荷物
④産後
母指〜人差し指周辺
授乳後・早朝
日常でできる対処法
以下のセルフケアは症状が軽い段階での補助的な対処です。悪化・変化を感じたら中止して専門家に相談してください。
デスクワーク・日常生活でのポイント
キーボードを打つときに手首を曲げず、できるだけ水平に保つ(リストレスト活用)
1時間に1回、手首をゆっくり大きく回す(10回ずつ)→前腕の筋ポンプ効果
スマートフォンを見る際は目の高さまで上げ、首の前傾角を減らす
就寝中の手首の曲がり防止に、薄いタオルを手首に巻いて手首の過度な屈曲を防ぐ(手根管タイプ向け)
なで肩の方は肩甲骨を寄せる意識で座り、鎖骨周辺の締め付けを減らす(胸郭出口タイプ向け)
抱っこ・授乳時は手首ではなく腕全体で支え、手首の長時間屈曲を避ける(産後タイプ向け)
整骨院ではどんなことをするか
当院では、まず問診・姿勢評価・触診でしびれのタイプを絞り込みます。その上で以下のアプローチを組み合わせます。
頸椎由来タイプへのアプローチ
頸椎・肩甲帯周囲の筋緊張を徒手施術で緩和。ハイボルト電気治療で深部の神経痛の改善を目指します。姿勢改善指導(デスク高さ・枕の高さ)も合わせて行います。重症(両手しびれ・歩行障害)の場合は整形外科をご紹介します。
手根管症候群タイプへのアプローチ
手関節周囲・前腕屈筋群の筋緊張を緩め、正中神経への圧迫を和らげることを目指します。夜間装具(スプリント)を活用した指導も行います。母指球萎縮・握力低下がある場合は整形外科(手外科)をご紹介します。
胸郭出口症候群タイプへのアプローチ
鎖骨下筋・小胸筋・斜角筋群の短縮を緩め、鎖骨と第一肋骨間のスペースを広げることを目指します。肩甲骨の動きを改善するエクササイズ指導、姿勢矯正も合わせて行います。鍼灸師との連携施術(斜角筋・小胸筋への鍼)も有効なケースがあります。
産後タイプへのアプローチ
前腕・手首周囲の浮腫緩和を目的とした施術と、授乳・抱っこ姿勢の見直しを中心に行います。授乳終了後に改善が期待できるケースも多いですが、症状が長期化する・握力低下が出た場合は整形外科を受診してください。
当院でよく見る来院パターン
院長 河野太朗(柔道整復師)として、手のしびれでご来院される方に多い経緯をご紹介します。あくまで当院での観察であり、すべての方に当てはまるものではありません。
パターン① 長年の首こりと思っていたら腕〜手のしびれに気づいた方
「ずっと肩こりで通院していたが、最近になって手の薬指・小指がじんじんする」というご相談が増えています。首肩の慢性的な筋緊張が積み重なり、頸椎に負担が蓄積した結果、神経根への影響が出てきたケースが多く見られます。症状が比較的軽いうちにアプローチできると、改善の見込みが立ちやすいです。
パターン② 産後から手のしびれが続いており、抱っこのたびに悪化する方
産後2〜3か月で「親指と人差し指の付け根がしびれる」「哺乳瓶やコップを持つのがつらい」というご相談が寄せられます。授乳姿勢でのかたよった手首の使い方と、ホルモン変化による浮腫が重なっていることが多く、姿勢の見直しと手首周囲の施術を合わせて行います(施術効果には個人差があります)。
パターン③ 夜に手が焼けるように痛んで目が覚めるようになった方
「夜中に手がしびれて目が覚め、振ると少し楽になる」という訴えは手根管症候群の典型的なパターンです。当院では症状の経過・母指球の状態・握力を確認した上で施術か整形外科受診かを判断します。萎縮や握力低下が顕著な場合は速やかに整形外科への受診をお勧めしています。
手のしびれでお悩みの方は当院へご相談ください
「しびれのタイプを確認したい」「どの程度なら整骨院で対応できるか知りたい」という方はお気軽にご相談ください。福岡市城南区・南区・早良区からご来院いただいています。
よくある質問(FAQ)
手のしびれは整骨院で診てもらえますか?
はい、対応可能です。整骨院(柔道整復師)では、頸椎・肩甲帯・手関節周囲の評価を行い、手のしびれの原因タイプを大まかに絞り込みます。ただし、画像診断(MRI・エコー)は整形外科や病院で行う必要があります。親指の付け根(母指球)のやせ・握力の著しい低下・両手同時のしびれ・足のしびれを伴う場合は、整形外科への受診を先にお勧めしています。
手根管症候群は手術しないと改善しませんか?
軽症〜中等症の手根管症候群であれば、手術なしで症状の改善を目指せる場合があります。手関節周囲の筋緊張を緩める施術・夜間装具・日常動作の見直しを組み合わせることで、しびれの軽減を図ります。ただし、母指球の萎縮(親指の付け根がやせている)や握力の著しい低下がある場合は、手術適応の可能性が高く、整形外科の受診を優先してください。
手のしびれのタイプはどうやって見分けますか?
大まかな目安は「しびれる場所」と「悪化するタイミング」です。首を後ろに傾けると悪化する→頸椎由来の可能性。夜間に手が焼けるようにしびれて目が覚める→手根管症候群の可能性。小指・薬指側のしびれ+腕を上げると変化がある→胸郭出口症候群の可能性。産後〜授乳中に発症→ホルモン性の手根管症候群の可能性。ただし重複することも多く、正確な鑑別には専門家の評価が必要です。
手根管症候群が夜に悪化するのはなぜですか?
就寝中に手首が内側に曲がった状態(掌屈)になりやすく、この姿勢が手根管内の圧力を高めて正中神経を圧迫するためと考えられています。また、日中の活動で手首周囲に生じた浮腫(むくみ)が夜間に管内に集中し、圧迫が増すことも要因のひとつとされています。夜間にスプリント(手首固定装具)を使用すると改善するケースがあります。
産後・授乳中の手のしびれは整骨院で相談できますか?
はい、ご相談いただけます。産後はリラキシン等のホルモン変化により靭帯が緩みやすく、手根管内が浮腫みやすい状態が続きます。授乳姿勢での手首の偏った使い方も重なりやすいです。施術では手首・前腕の筋緊張を緩和し、授乳時の姿勢アドバイスも行います。症状が授乳終了後も続く場合や、親指の付け根がやせてきた場合は整形外科を受診してください。
手のしびれに鍼治療は効果がありますか?
頸椎由来のしびれや、頸部・肩甲帯の筋緊張が原因となっているケースでは、鍼治療によって筋緊張の緩和と血流改善が期待できます。当院では国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)が在籍しており、整骨の施術と組み合わせた複合アプローチが可能です。ただし、重度の神経障害(母指球萎縮・握力低下)がある場合は、まず整形外科での評価をお勧めします。効果には個人差があります。※この項目は、当院の鍼灸担当(はり師・きゅう師 国家資格保有)が執筆・監修しています。
城南区で手のしびれ・手根管症候群を診てもらえる整骨院はありますか?
長丘はりきゅう整骨院(福岡市城南区樋井川2-1-62 マークス城南1F・西鉄バス「長尾公園前」徒歩1分)では、柔道整復師の院長と国家資格をもつ鍼灸師が手のしびれ・手根管症候群・頸椎由来のしびれに対応しています。月火木金土日祝 9:00〜12:30 / 15:00〜20:00(水曜定休)。LINE・電話にてご予約受付中。Google口コミ★4.9(200件超)。
デスクワーク中にできる手のしびれのセルフケアはありますか?
①1時間に1回、手首をゆっくり大きく回す(10回ずつ)。②キーボードを打つときに手首を曲げず、水平に保つ(リストレスト活用)。③首・肩甲帯のストレッチ(耳を肩に近づける横屈曲を左右各30秒)。④マウスを長時間使う場合は手首の過度な屈曲を避ける。しびれが増強する・指がうまく動かなくなるなどの変化が出た場合は専門家に相談してください。
手のしびれは放置しないでください
タイプによって対処法が異なります。まずは当院でご相談ください。 福岡市城南区樋井川2-1-62 / 西鉄バス「長尾公園前」徒歩1分
月〜日祝 9:00〜12:30 / 15:00〜20:00(水曜定休)|駐車場4台
SUPERVISION|監修
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院長 河野太朗
柔道整復師(国家資格)/長丘はりきゅう整骨院 院長 施術歴14年以上。手のしびれ・頸椎症・整骨に関する記述を監修 最終更新日:2026年7月25日
出典・参考資料
Atroshi I, Gummesson C, et al. "Prevalence of carpal tunnel syndrome in a general population." JAMA. 1999;282(2):153-8. PMID:10411196 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10411196/
公益社団法人 日本整形外科学会「手根管症候群」https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/carpal_tunnel_syndrome.html
厚生労働省「令和4年 国民生活基礎調査の概況」有訴者率・上肢の痛み・しびれ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/