当院は、柔道整復師(国家資格)の院長・河野太朗と、国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)が在籍。整骨の手技と鍼灸を、それぞれの国家資格者が連携して組み立てる複合アプローチで対応します。
本コラムはツボ(経穴)の専門家である当院の鍼灸担当(はり師・きゅう師 国家資格保有)が執筆・監修しています。
📌 このコラムでわかること
頭痛は身近な症状で、日本の全国調査では緊張型頭痛が約15.6%・片頭痛が約8.4%、合わせて約4人に1人が慢性的な頭痛を持つと報告されています(Sakai F, Igarashi H. Cephalalgia. 1997)。このコラムでは、頭痛に関連する主要なツボ(経穴)6選の正確な位置・押し方・注意点 と、緊張型頭痛・片頭痛のタイプ別使い分け を解説します。まず最初に「すぐ受診が必要な危険な頭痛」のサインを確認してください。
⚠️ まず確認:危険な頭痛のサイン
頭痛のほとんどは緊張型や片頭痛などの機能的なものですが、以下のサインがある場合はセルフケアを行わずに直ちに受診してください 。
🚨 以下に当てはまる場合は救急・病院へ
突然の激しい頭痛(「生涯最悪の頭痛」「バットで殴られた感覚」) ——くも膜下出血の可能性。直ちに救急へ。ツボは押さないでください。
発熱+首の後ろが硬直する+激しい頭痛 ——髄膜炎の可能性。救急対応が必要です。
ろれつが回らない・手足のしびれ・顔のゆがみ+頭痛 ——脳卒中の可能性。すぐに救急へ。
意識の混濁・ぼんやりする・記憶が飛ぶ+頭痛 ——脳の疾患が疑われます。救急受診を。
視野が欠ける・もの二重に見える+頭痛 ——眼科的・神経的疾患の可能性。眼科・神経内科へ。
上記のサインがなく、繰り返す締め付けられる頭痛(緊張型)や拍動する頭痛(片頭痛)は、以下のツボ押しをお試しください。ただし、2週間以上続く場合や頻度が増している場合は医療機関を受診してください。
頭痛タイプ別・ツボ押しの使い分け
頭痛のタイプによって、効果的なツボと押し方の強さが異なります。まず自分の頭痛のタイプを確認してください。
TYPE A|緊張型頭痛
頭が締め付けられる・後頭部〜首肩が重い
長時間のデスクワーク・スマホ・姿勢不良による首肩の筋緊張が原因。頭全体や後頭部がじわじわ痛む。光や音への過敏はあまりない。頭痛の中で最も多いタイプ。
👉 おすすめツボ:天柱・風池・合谷・百会 (首肩系のツボで筋緊張と血行にアプローチ)
TYPE B|片頭痛
ドクドクと拍動する・光・音・においに敏感
脳血管の拡張と炎症が関わる頭痛。片側(または両側)がズキズキ脈打つように痛む。光や音で悪化し、吐き気を伴うことも。月経周期・気圧変化・睡眠不足がトリガーになることが多い。
👉 急性期:強い刺激を避け安静優先 。回復期・予防期に太陽・率谷を軽く押す。合谷の強圧は急性期には控える。
TYPE C|群発頭痛
目の奥が激しく痛む・涙・鼻水が出る
一定期間(群発期)に毎日決まった時間に起こる激烈な頭痛。片目の奥が焼けるように痛む。セルフケアで対応できる範囲を超えているため、神経内科・頭痛外来への受診を強くお勧めします。
⚠️ 群発頭痛はセルフケアのみでの対応は適切ではありません。専門医の受診が最優先です。
特効ツボ6選・位置と押し方
以下の6穴は、頭痛に関連して鍼灸の現場でよく使われる経穴(ツボ)です。位置は文章だけで正確に見つけられるよう、丁寧に説明します。
TSUBO 01
百会(ひゃくえ)GV20
頭頂部の中央・気と血が集まる要穴
📍 位置の探し方
両耳の穴(耳孔)に左右の人差し指を当て、そのまま頭頂部に向かってまっすぐ上げていきます。左右の指が出会う頭頂部の少しくぼんだところが百会です。もうひとつの目安は「鼻の中心線を頭頂部に延長した線」と「両耳を結んだ線」の交点です。押すと「ジーンとしたじわじわ感」がある方が多いです。
👆 押し方・秒数
中指の腹を頭頂部に当て、真下に向かってゆっくり5〜8秒かけて圧をかけます。強く押しすぎず「じんわり気持ちいい」程度の力で3〜5回繰り返します。座った姿勢で、背筋を伸ばして行うと効果的です。
緊張型頭痛◎
片頭痛(回復期・予防期)△
TSUBO 02
太陽(たいよう)EX-HN5
こめかみのくぼみ・頭痛の名穴
📍 位置の探し方
眉毛の外端(眉尻)と目尻を結んだ線の中点から、指1本分(約1.5cm)後ろのくぼみです。こめかみを指で触れると、少し押しただけで「じんわりした感覚」がある部分です。左右2穴あります。
👆 押し方・秒数
両手の中指または薬指の腹を左右の太陽に当て、円を描くように優しくマッサージします。5〜10秒かけてゆっくり圧をかけ、離すを3〜5回繰り返します。強く押しすぎると頭痛が増すことがあるため、「撫でる程度」の軽い圧が基本です。
緊張型頭痛◎
片頭痛(回復期のみ・軽圧)△
⚠️ 片頭痛の急性期(ズキズキ痛む最中)は強い刺激を避けてください。刺激が強すぎると痛みが増す場合があります。
TSUBO 03
風池(ふうち)GB20
後頭部の要・緊張型頭痛の定番ツボ
📍 位置の探し方
後頭部の髪の生え際に沿って、耳の後ろから中央に向かって指を動かします。後頭部の中央にある骨の出っ張り(外後頭隆起)の外側、左右2本の太い筋肉(僧帽筋)のさらに外側のくぼみが風池です。生え際のくぼみで、押すと首の深部に響くような感覚があります。
👆 押し方・秒数
両手の親指を左右の風池に当て、頭を支えるように残りの指を頭部に添えます。やや斜め上(鼻の頭に向かう方向)に向けて5〜8秒ゆっくり圧をかけ、ゆっくり離します。3〜5回繰り返します。頭を少し後ろに倒すとアクセスしやすくなります。
緊張型頭痛◎◎
片頭痛(予防期)△
TSUBO 04
合谷(ごうこく)LI4
万能ツボ・頭痛全般に効く定番穴
📍 位置の探し方
手の甲側、親指と人差し指の間の筋肉の盛り上がりの頂点です。反対の手の親指と人差し指で、この盛り上がりをつまむように押すと「じんわり痛気持ちいい」感覚がある場所です。左右両手にあります。
👆 押し方・秒数
反対の手の親指の腹で、5〜8秒かけてゆっくり圧をかけ、ゆっくり離します。「痛気持ちいい」程度の強さで、左右それぞれ3〜5回。頭痛が強い側の手を先に押すのがポイントです。
緊張型頭痛◎◎
片頭痛(急性期は軽圧に)△
⚠️ 妊娠中の方は合谷を強く押さないでください。 合谷(LI4)は子宮への刺激に関連するツボとして鍼灸の古典から注意が記されています。妊娠中のセルフケアは必ず産婦人科医または鍼灸師にご相談ください。
TSUBO 05
天柱(てんちゅう)BL10
首後ろの要・デスクワーク頭痛に
📍 位置の探し方
後頭部の髪の生え際、首の中央に2本ある太い筋肉(脊柱起立筋の表面)の外側のくぼみです。風池よりも少し内側・やや下に位置します。生え際から指1〜1.5本分下のあたりで、押すと「首の奥に響く」ような感覚があります。左右2穴です。
👆 押し方・秒数
両手の親指を左右の天柱に当て、頭をゆっくり後ろに倒しながら自重で圧をかける方法が効果的です。5〜8秒かけてじんわりと圧を加え、ゆっくり離す。3〜5回繰り返します。強くぐりぐりしないよう注意してください。
緊張型頭痛◎◎
片頭痛(予防期)△
TSUBO 06
率谷(そっこく)GB8
こめかみ上・片側の頭痛に特化
📍 位置の探し方
耳の上端(耳の付け根の一番高いところ)から、真上に向かって指2本分(約3cm)上がったところです。髪の中に隠れていますが、指で押すと頭痛側に「じんわりした感覚」がある部分です。左右2穴あります。
👆 押し方・秒数
中指の腹を当て、頭皮を動かすように円を描きながら5〜10秒マッサージします。強く押すのではなく「頭皮をほぐす」感覚で行ってください。片頭痛の痛い側を中心に3〜5回繰り返します。
片頭痛(回復期・予防期)◎
緊張型頭痛△
⚠️ 片頭痛の急性期には率谷も含め、頭部への強い刺激は避けてください。まずは安静にしてください。
ツボ押し・セルフケアの基本ルール
効果的に・安全に行うための7つのポイント
押す力は「じんわり痛気持ちいい」程度。強ければ強いほど効果が高いわけではありません。
1つのツボにつき5〜8秒・3〜5回が目安。長時間押し続けないこと。
食後すぐ・入浴直後・飲酒後は避けてください。
妊娠中は必ず産婦人科医または鍼灸師に相談してから行ってください。特に合谷は避けてください。
片頭痛の急性期(ドクドク痛む最中)は強い刺激を避け、まず安静にしてください。
2〜3週間継続しても頭痛の頻度・強さに変化がない場合は、医療機関または鍼灸院を受診してください。
ツボ押し後に頭痛が悪化した場合は中止し、必要に応じて受診してください。
ツボ押しで改善しない頭痛への次の選択肢
緊張型頭痛のうち、姿勢・筋緊張・自律神経の乱れが根本にある場合は、ツボ押しだけでは深部へのアプローチが難しいことがあります。
当院の鍼灸師(はり師・きゅう師)が担当する鍼治療は、0.16〜0.20mmの細い鍼でツボに直接アプローチするため、指では届かない深部の筋肉(後頸筋群・後頭下筋群)への刺激 が可能です。繰り返す緊張型頭痛には、鍼灸という選択肢もご検討ください。
「ツボ押しは試したが効果が感じにくい」「月に何度も頭痛が来る」「薬が効きにくくなってきた」という方は、まずご相談ください(効果には個人差があります)。
よくある質問
ツボ押しで頭痛は根本的に良くなりますか?
ツボ押しは頭部や首肩の血行を促進し、筋緊張を和らげることで一時的な頭痛の改善をサポートする可能性があります。ただし、頭痛の根本原因(姿勢・自律神経の乱れ・頸椎の問題など)へのアプローチには、継続的なケアが必要です。ツボ押しを2〜3週間続けても変化が感じられない場合、または頭痛が増えている場合は、鍼灸施術や医療機関の受診を検討してください。
片頭痛のときにツボを押してもいいですか?
片頭痛の急性期(ドクドクと拍動する痛みの最中)は、強い刺激が逆効果になる場合があります。急性期中は暗い静かな場所で安静にすることを優先してください。頭痛が落ち着いてきた段階(回復期)に、太陽・率谷を軽く押すのは問題ありません。合谷の強い刺激は急性期には控え、刺激が少ない方法で行ってください。
百会の正確な場所が見つかりません。探し方を教えてください。
百会(GV20)の探し方:両耳の穴を人差し指で押さえ、そのまま頭頂部に向かってまっすぐ指を上げていきます。左右の指が出会う頭頂部が百会です。もう一つの方法は、鼻の中心線を頭頂部まで延長した線と、両耳を結んだ線の交点を探すことです。押すと「じんわり」とした感覚がある方が多いです。
妊娠中でも押せるツボはありますか?
妊娠中は合谷(LI4)を強く刺激しないでください(子宮収縮を促す可能性が歴史的に指摘されているツボです)。百会(GV20)・太陽(EX-HN5)・天柱(BL10)・率谷(GB8)は比較的禁忌とされることが少ないですが、妊娠中のセルフケアは必ず産婦人科医または鍼灸師に相談してから行ってください。安全を優先することが大切です。
頭痛のツボ押しと鍼治療はどう違いますか?
ツボ押し(指圧)は表面からの刺激で、自分でできるセルフケアです。当院の鍼灸師(はり師・きゅう師)が行う鍼治療は、0.16〜0.20mmの細い鍼でツボに直接アプローチするため、指では届かない深部の筋肉や神経への刺激が可能です。慢性頭痛や繰り返す緊張型頭痛には、鍼治療のほうがより深い部位にアプローチできます。ツボ押しは日常的なセルフケアとして、鍼治療は根本からのアプローチとして組み合わせるのが理想的です。
緊張型頭痛に特に効くツボはどれですか?
緊張型頭痛には、天柱(BL10)・風池(GB20)・合谷(LI4)・百会(GV20)の4穴が特によく使われます。天柱と風池は後頭部・首肩の筋緊張を直接緩める効果が期待でき、デスクワークやスマホ使用後の頭痛に向いています。合谷は頭部全般への効果が期待でき、百会は頭頂部からの全体的なアプローチに使います。まず天柱・風池から始め、後頭部の重さが和らぐか確認してみてください。効果には個人差があります。
ツボ押しはどのくらい続ければ効果が出ますか?
毎日1〜2回を2〜3週間継続することで、頭痛の頻度や強さの変化を感じやすくなる方が多いです。1回で劇的に変わるものではなく、継続による習慣化が重要です。2〜3週間続けても変化がない場合、または頭痛の頻度が増している場合は、鍼灸院や医療機関への受診を検討してください。効果には個人差があります。
福岡市城南区で頭痛のツボや鍼灸について相談できますか?
長丘はりきゅう整骨院(福岡市城南区樋井川2-1-62 マークス城南1F)では、国家資格をもつ鍼灸担当(はり師・きゅう師)が頭痛のセルフケア指導と鍼灸施術を行っています。西鉄バス「長尾公園前」徒歩1分。月火木金土日祝 9:00〜12:30 / 15:00〜20:00(水曜定休)。LINE・電話にてご予約受付中。Google★4.9(205件)。
当院でよく見る来院パターン
鍼灸担当(はり師・きゅう師)として、頭痛でご来院される方に多い経緯をご紹介します。あくまで当院での観察であり、すべての方に当てはまるものではありません。
パターン① セルフケアを続けても週3回以上頭痛が来る方
「ツボ押しやストレッチを続けているが、週に3日以上は頭痛が出る」という方が少なくありません。ツボ押しは深部の後頭下筋群への刺激が難しく、表面的なアプローチのみでは限界があるケースがあります。
パターン② 市販薬を飲む回数が増えてきた方
「頭痛のたびに鎮痛剤を飲んでいたら、月に10回を超えるようになってきた」という方からご相談をいただくことがあります。市販薬の過剰使用は薬物乱用頭痛を招く場合があるとされています。鍼灸で薬に頼る頻度を減らしたいという目的でご来院される方がいらっしゃいます(効果には個人差があります)。
パターン③ デスクワーク・スマホ使用が多く後頭部〜首が慢性的に重い方
「仕事中から後頭部が締め付けられる感じが続いており、夕方には頭痛になる」という方が増えています。首肩の筋緊張が慢性化しており、ツボ押しだけではなく姿勢や筋緊張へのアプローチを含めた対応を希望されるケースです。
頭痛でお悩みの方は当院へご相談ください
「ツボを試したが効果が続かない」「月に何度も頭痛が来る」という方は、鍼灸施術という選択肢もあります。福岡市城南区・南区・早良区から多数ご来院いただいています。
SUPERVISION|監修
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当院の鍼灸担当
はり師・きゅう師(国家資格保有)/長丘はりきゅう整骨院 ツボ(経穴)の位置・押し方・鍼灸に関する記述を執筆・監修 最終更新日:2026年7月21日
出典・参考文献
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