膝の痛み ツボ|内側・お皿まわりの5つの経穴と押す秒数・回数

公開日:2026年8月13日|最終更新:2026年9月7日|監修:院長 河野太朗(柔道整復師・施術歴14年以上)/経穴に関する記述は在籍する国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)の監修協力

正座や階段の上り下りで膝の内側・お皿まわりが痛むとき、押す位置として知られてきた経穴が5つあります。お皿を挟む内膝眼・外膝眼は軽く触れる程度、太もも内側の血海、すねの陰陵泉・足三里は5秒押す・5秒保つ・5秒で戻すを1か所5回が基本です。2〜4週間続けても実感が乏しい場合は、福岡市城南区の長丘はりきゅう整骨院へご相談ください。

【自分でできること】お皿まわりの2点は軽く触れる程度にとどめ、太もも・すねの3点(血海・陰陵泉・足三里)は指の腹で「5秒押す・5秒保つ・5秒で戻す」を1か所5回が基本の実数です。頻度は血海が1日1〜2回、陰陵泉・足三里は1日1回を目安にしてください。【受診の目安】膝が腫れて熱をもつ・水がたまる感じがある・じっとしていても夜間に痛む・変形が進んでいる・けがのあとに膝がガクッと崩れる不安定感がある場合は、ツボ押しより前に整形外科での評価を優先してください。

🚨 ツボ押しより先に整形外科を受診してほしいサイン

膝が腫れて熱をもっている(触ると周囲より明らかに温かい)
膝に水がたまっている感じがする(パンパンに張って曲げ伸ばしがしにくい)
安静にしていても、特に夜間に痛む
O脚などの変形が進んでいる、以前より正座や階段がつらくなってきている
転倒やスポーツでのけがのあとに膝がガクッと崩れる・不安定な感じがある

これらはツボ押しで様子をみてよい状態ではありません。整形外科を受診し、必要な検査を受けてください。

膝の痛みでのご相談では、柔道整復師(国家資格)の院長・河野太朗と、在籍する国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)が連携して施術にあたっています。正座がつらい・階段の下りで膝の内側が痛む・立ち上がる瞬間に痛む——診察でよくうかがうこうしたお悩みをもとに、ご自身で押せる範囲だけをこのページにまとめました。

膝のツボの押し方——強さ・秒数・回数の基本ルール

膝まわりの経穴は、押す強さを2段階に分けて考えます。お皿のすぐ両脇(内膝眼・外膝眼)は関節のすきまなので指の腹でそっと触れる程度、太もも・すねの筋肉の上にある血海・陰陵泉・足三里は、心地よい重さを感じるところまでしっかり指の腹を沈めます。共通のルールは、爪を立てない・呼吸を止めない・膝を左右にねじらないの3点です。

実施のタイミングは、湯船で膝が温まった直後や就寝前が向いています。反対に、膝が熱を持っている・熱がある・お酒を飲んだあとは実施を見送ってください。

膝の痛みに使う5つの経穴、場面別の押し方の実数は?

同じ「膝の痛み」でも、立ち上がる瞬間・階段の昇降・正座など、動作によって負担がかかる場所が変わるため、使う経穴も変わります。経穴の位置はWHO標準経穴部位(2008)の基準に沿って示しています。

① 立ち上がる瞬間に備えて/内膝眼(ないしつがん・EX-LE4)

位置:膝を軽く曲げると、お皿の下に伸びる硬いすじ(膝蓋靭帯)が浮き出ます。そのすじの内側にできるくぼみです。

やり方:椅子に座って膝を軽く曲げ、人差し指の腹をくぼみに当てて軽い力で触れる程度に押します。関節のすきまなので押し込まないでください。

実数:3秒押す→3秒キープ→3秒で離す、を3回1日1〜2回、立ち上がる前や歩き出す前に行います。

② 階段を降りる前に/外膝眼=犢鼻(がいしつがん・とくび/ST35)

位置:内膝眼と同じ高さで、膝蓋靭帯の外側にできるくぼみ。内膝眼とちょうど対になる位置です。

やり方:内膝眼と同時に、左右の人差し指でお皿の下のすじを挟むように軽く触れます。

実数:内膝眼と同じ3秒×3回のリズムで、こちらも1日1〜2回。内膝眼とセットで、階段を降りる前に行うのがおすすめです。

③ 正座から立つ前に/血海(けっかい・SP10)

位置:お皿の内側の上端に指を置き、そこから指幅3本ぶん太ももの方向へたどった、内側広筋(太もも内側のふくらみ)の上です。膝を軽く曲げると探しやすくなります。

やり方:親指の腹を当て、体重をじわっと乗せるように押し込みます。

実数:5秒かけて沈め込み、5秒静止、5秒かけてゆるめる、を1セットとして5回(左右)/1日1〜2回(正座から立ち上がる前に)。

④ 朝起きてすぐのこわばりに/陰陵泉(いんりょうせん・SP9)

位置:膝のすぐ下、すねの骨(脛骨)の内側の縁を下から指でなぞり上げていくと、骨のカーブに沿って指の動きが止まるくぼみです。

やり方:親指を当て、すねの骨の際に沿って押します。

実数:5秒・5秒・5秒のリズムで5回(左右)、1日1回を目安に起床後に行ってください。

⑤ 入浴後・寝る前に/足三里(あしさんり・ST36)

位置:すねの外側、外膝眼(犢鼻)の位置から指幅4本ほど下がったところです。脛骨のきわより、指1本分外側を狙います。

やり方:垂直に親指を当てて押し込みます。膝を支える脚全体の踏ん張りを底上げするといわれる経穴です。

実数:5秒押す→5秒保つ→5秒で戻す ×5回(左右)/1日1回(湯上がりや就寝前に)。

膝に使う5つの経穴、位置・秒数・回数の早見表

経穴(読み)場面位置押し方の実数1日の頻度
内膝眼(ないしつがん/EX-LE4)立ち上がる瞬間に備えてお皿下のすじ(膝蓋靭帯)の内側のくぼみ3秒押す→3秒保つ→3秒離す ×3回(軽く触れる程度)1〜2回
外膝眼=犢鼻(がいしつがん・とくび/ST35)階段を降りる前にお皿下のすじの外側のくぼみ3秒→3秒→3秒 ×3回(内膝眼とセット)1〜2回
血海(けっかい/SP10)正座から立つ前にお皿内側上端から指幅3本上(内側広筋)5秒→5秒→5秒 ×5回(左右)1〜2回
陰陵泉(いんりょうせん/SP9)朝起きてすぐのこわばりにすねの骨内側、骨のカーブが止まるくぼみ5秒→5秒→5秒 ×5回(左右)1回(起床後)
足三里(あしさんり/ST36)入浴後・寝る前に外膝眼(犢鼻)の下、指幅4本+すねの骨外側5秒→5秒→5秒 ×5回(左右)1回(入浴後)

膝のツボ押しを避けるべき場面と中止の目安は?

ツボ押しは体への負担が少ないセルフケアですが、休むべきタイミングもあります。次に当てはまる間は、特にお皿まわりの2点(内膝眼・外膝眼)と血海を押さずに様子をみてください。

押してはいけない場面

こんな変化が出たらすぐに中止

これらに当てはまるときは、自己判断で様子をみず、整形外科を受診してください。

当院で膝の痛みの方に伺って多い場面は?

膝の内側やお皿まわりの痛みで来院される方に伺うと、痛みを感じ始めるきっかけとして「階段を降りる瞬間」「椅子や布団からの立ち上がり」「正座から立ち上がるとき」を挙げる方が目立ちます。反対に、いったん歩き出してリズムに乗ってしまうと、痛みをあまり意識しなくなるという声も少なくありません。じっとしていた姿勢から動き出す、その最初の一歩に負担が集中しやすいというのが当院での印象です。

この特徴を踏まえ、当院では痛みが出てから押すのではなく、座りっぱなし・寝転びっぱなしの後、動き出す直前に押しておく使い方をおすすめしています。一覧表に場面のラベルを添えているのはそのためです。

膝の痛みのツボは研究で何が報告されている?

以下で紹介するのは、鍼灸師が実際に鍼(はり)を用いて行った臨床試験の結果です。ご自身の指で押す「指圧(ツボ押し)」そのものを検証した研究ではない点にご留意ください。経穴の位置づけや、近い方法である鍼での報告として参考情報にどうぞ。

📚 変形性膝関節症への鍼治療、9試験を統合した解析(2007年)

変形性膝関節症を対象にした鍼治療のランダム化比較試験のうち、条件を満たした11試験(統合可能な9試験)を解析した報告です。「待機リスト」(何もせず順番待ちの対照群)と比べた場合は、痛み・機能とも臨床的に意味のある改善がみられました。

一方、本物に似せた「偽の鍼」と比べた場合の差は臨床的に意味のある大きさとまでは言えないという結果でした。著者らは、偽鍼のやり方や対象者の違いによるばらつきが大きい点も指摘しています。(Manheimer E, et al. Annals of Internal Medicine. 2007;146(12):868-877. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17577006/

📚 22種類の治療法を比較したネットワークメタ分析(2013年・9,709名)

膝の変形性膝関節症に対する114試験・22種類の治療法・計9,709名のデータをまとめ、複数の治療を横並びで比較した解析です。通常ケアと比べて統計的に有意な痛みの軽減がみられた治療の一つに鍼治療が含まれ、質の高い試験に絞った感度分析では、鍼治療は筋力トレーニングよりも統計的に有意に優れていたと報告されています。著者らは、対象となった試験の多くが盲検化の難しさなどから質にばらつきがある点も明記しています。(Corbett MS, et al. Osteoarthritis and Cartilage. 2013;21(9):1290-1298. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23973143/

本ページで引用している研究の一覧
研究名 対象人数 結果(限界含む)
Manheimer E, et al. Annals of Internal Medicine. 2007(変形性膝関節症への鍼治療のメタ分析) 11試験(統合可能な9試験。人数は本文中に記載なし) 待機リスト対照との比較では痛み・機能とも臨床的に意味のある改善。ただし偽の鍼との比較では臨床的に意味のある大きさとまでは言えず、試験間のばらつきも大きい。
Corbett MS, et al. Osteoarthritis and Cartilage. 2013(22種類の治療法のネットワークメタ分析) 114試験・22種類の治療法・計9,709名 通常ケアと比べ有意な痛みの軽減がみられた治療の一つに鍼治療。質の高い試験に絞った感度分析では筋力トレーニングより有意に優れていた。ただし試験の質にばらつきがある点を著者らが明記。

※上記は一般的な情報として紹介するもので、当院の施術効果を保証・断定するものではありません。感じ方には個人差があります。

膝のツボを続けても効果を感じないときは?

2〜4週間ほど継続しても実感が乏しい場合、痛みの背景が筋肉の緊張だけにとどまらないケースが考えられます。膝の内側の軟骨のすり減り、太もも前後の筋力低下、O脚などのアライメントの崩れが影響していることも少なくありません。

膝の痛み全体の見分け方は膝の痛みの原因と整骨院での対処法で、場面別のストレッチは膝の痛みストレッチで、走ると膝の外側が痛む方はランナー膝のページで詳しく解説しています。鍼を用いた施術に関心のある方は鍼灸ページもあわせてご覧ください。

よくあるご質問

膝のツボは強く押したほうが効きますか?
強く押すほど効果的、というわけではありません。膝のまわりは皮膚のすぐ下に関節や靭帯があるため、「痛気持ちいい」と感じる強さを上限にしてください。

特にお皿の両脇(内膝眼・外膝眼)は関節のすきまなので、押し込むよりも軽く触れる感覚で十分です。力の強さよりも、決めた秒数とリズムを守り続けることを大切にしてください。
お皿のまわりを押しても痛くなりませんか?
お皿のすぐ際ではなく、お皿の下に伸びる硬いすじ(膝蓋靭帯)の両脇にできるくぼみを狙うため、正しい位置であれば強い痛みは出ません。押してすぐにズキッとした痛みが走る場合は位置がずれているか、その日は関節に炎症が起きている可能性があります。無理に続けず、腫れや熱感があれば控えてください。
正座ができないのですが、それでも押していいですか?
はい、椅子に座ったまま押せる方法をこのページでは案内しています。正座の姿勢は不要です。

膝を軽く曲げて座り、お皿まわりの経穴は椅子に腰かけたまま指を当てられます。ただし正座ができない・膝が完全に伸びきらないといった可動域の制限がある場合、原因は筋肉の緊張だけでないこともあるため、一度評価を受けることをおすすめします。
どのくらい続けたら変化を感じますか?
膝の変形性膝関節症を対象にした鍼治療の研究では、通常のケアと比較した短期間の試験で痛みの改善が報告されている一方、偽の鍼(本物に似せた対照)と比較すると差はわずかとする報告もあります。ツボ押し単体を数値で検証した研究はまだ多くありません。効果の有無を1回で判断せず、2〜4週間を目安に続けて様子をみてください(感じ方には個人差があります)。
福岡市城南区で膝のツボ・鍼灸の相談はできますか?
長丘はりきゅう整骨院(福岡市城南区樋井川2-1-62 マークス城南1F)では、柔道整復師(国家資格)の院長と、在籍する国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)が連携して膝の痛みに対応しています。押す位置の確認だけでもご相談ください。

西鉄バス「長尾公園前」徒歩1分。月火木金土日祝 9:00〜12:30 / 15:00〜20:00(水曜定休)。駐車場4台。Google★4.9(213件)。
【監修者情報】
河野太朗
柔道整復師|施術歴14年以上
長丘はりきゅう整骨院(福岡市城南区)院長
Google口コミ★4.9
※本ページの経穴・鍼灸に関する記述部分は、在籍する国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)の監修協力によります。

膝のツボ、その位置で合っていますか?

「合っているか自信がない」「押しても変化を感じない」——そんな時は位置の確認だけでもご相談ください。福岡市城南区・南区・早良区から多数ご来院。月火木金土日祝 9:00〜12:30 / 15:00〜20:00(水曜定休)。

福岡市城南区樋井川2-1-62 マークス城南1F|西鉄バス「長尾公園前」徒歩1分|駐車場4台

出典・参考文献
  1. Manheimer E, Linde K, Lao L, Bouter LM, Berman BM. "Meta-analysis: acupuncture for osteoarthritis of the knee." Annals of Internal Medicine. 2007;146(12):868-877. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17577006/
  2. Corbett MS, Rice SJ, Madurasinghe V, et al. "Acupuncture and other physical treatments for the relief of pain due to osteoarthritis of the knee: network meta-analysis." Osteoarthritis and Cartilage. 2013;21(9):1290-1298. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23973143/
  3. WHO Regional Office for the Western Pacific. "WHO Standard Acupuncture Point Locations in the Western Pacific Region." 2008. https://iris.who.int/handle/10665/353407

監修:院長 河野太朗(柔道整復師)/経穴・鍼灸の記述:在籍する国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)の監修協力

最終更新日:2026年9月7日

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