モートン病 鍼灸 福岡市城南区|足の指の付け根の痛み・しびれに、鍼でできること・できないこと
監修:院長 河野太朗(柔道整復師)|鍼に関する記述は在籍のはり師・きゅう師(国家資格)の監修協力

モートン病は、足の指の付け根(多くは第3趾と第4趾のあいだ)で神経が圧迫されて起こる痛みやしびれです。日本整形外科学会は、まず中敷きなどの保存療法から始め、3か月ほどで回復しなければ手術も検討するとしています。ただし、モートン病に鍼を試した研究は見つかりませんでした。
このページでは、モートン病の特徴、研究で分かっている治療、当院で鍼をどう使うか、先に整形外科へ行くべき場合を整理します。
- 足の指が白っぽい・紫色っぽい・冷たい、傷が治りにくい → 内科・整形外科(血の流れの確認)
- しびれが両足に広がっている、足の裏全体の感覚が鈍い → 内科・整形外科
- けがのあとに痛みが出た、足の甲が腫れている → 整形外科(骨の確認)
- 3か月ほど様子を見ても良くならない → 整形外科(日本整形外科学会は、この場合に手術が必要になることもあるとしています)
モートン病は、どんな症状ですか?
多いのは足の第3趾と第4趾のあいだ(中指と薬指の付け根)のしびれや痛み、焼けるような痛みです。第2趾と第3趾、第4趾と第5趾のあいだに出ることもあります。
日本整形外科学会によると、つま先立ちの姿勢が長く続くと起こりやすく、中腰の作業やハイヒールの常用が例に挙げられています。中年以降の女性に多いとされています。
足の指を反らせたり、つま先立ちをしたりすると痛みが強くなるのが特徴です。診断には、レントゲン・MRI・超音波などの検査が必要に応じて行われます。
モートン病に、研究で効果が分かっている治療はありますか?
研究で比べられた治療は少なく、「これが一番」と言える治療はまだ見つかっていません。鍼についての研究も見つかりませんでした。
2024年のコクランレビューは、モートン病の治療を比べた6つの試験(373名)をまとめています。超音波で確かめながら行う、ステロイドと局所麻酔の注射は、痛みを減らし、足の働きを良くする可能性が高い(確実性は中程度)とされました。一方で、「多くの治療があるが、試験で比べられたものは少ない」と結論しています(Matthews BG ら, Cochrane Database Syst Rev. 2024)。
2019年に手術以外の治療をまとめた研究(25研究)では、痛みを減らす根拠が比較的あったのはステロイド注射と、手で関節を動かす施術(マニピュレーション・モビライゼーション)の2つでした。ただし著者は「質の高い根拠のある標準的な治療は見つからなかった」としています(Matthews BG ら, J Foot Ankle Res. 2019)。
| 治療 | 研究で分かっていること |
|---|---|
| 超音波で確かめながらのステロイド+局所麻酔の注射 | 痛みを減らし足の働きを良くする可能性が高い(確実性は中程度・コクラン2024) |
| 手で関節を動かす施術(マニピュレーション) | 痛みを減らす根拠が比較的ある(2019年のまとめ) |
| 中敷き(足底挿板)・靴の見直し | 日本整形外科学会が最初に行う保存療法として挙げている |
| 鍼 | モートン病に試した研究は見つからなかった |
鍼については、論文のデータベース(PubMed)で「モートン病」と「鍼」を組み合わせて調べましたが、試験は見つかりませんでした(2026年10月8日時点)。
当院では、モートン病にどう対応しますか?
まず、痛む指のあいだ・強くなる動き・普段の靴を確かめます。そのうえで、靴と中敷きの見直し、足の指と足の甲の関節を手で動かす施術を中心にし、鍼は足やふくらはぎのこわばりを和らげる目的で用いることがあります。
鍼についてはモートン病そのものへの研究がないため、当院は鍼で神経の圧迫が取れるとはお伝えしません。整形外科で注射などの治療を受けている方は、その治療を続けたまま来院いただけます。
通院の目安:まず約1か月・週1〜2回、続いている期間が長い場合は3〜6か月・週1〜2回が当院での目安です(状態により変わります)。3か月ほどで良くならない場合は、整形外科での確認をおすすめします。初診は60〜90分、2回目以降は30〜60分です。
鍼にはどんなリスクがありますか?
多いのは鍼を刺した所の小さな出血やあざです。ドイツで229,230名(約23万名)を調べた研究では、何らかの副作用を伝えた人が8.6%、出血やあざが6.1%でした。
同じ研究では、治療が必要になった副作用は2.2%でした(Witt CM ら, Forsch Komplementmed. 2009)。血をさらさらにする薬を飲んでいる方、糖尿病で足の感覚が鈍い方は、初回にお知らせください。
料金と、問い合わせ先は?
料金は料金ページに載せています。保険が使えるかどうかは、痛みが出た経緯と症状によって変わるため、初回に確かめてからご説明します。
痛む指のあいだと、
普段の靴を確かめるところから
どの指のあいだが痛むか・いつから・普段よく履く靴を、お電話かLINEでお知らせください。来院してよい状態か、先に医療機関が必要かをお返しします。
福岡市城南区樋井川2-1-62 マークス城南1F|西鉄バス「長尾公園前」徒歩1分|駐車場4台
月火木金土日祝 9:00〜12:30 / 15:00〜20:00(水曜定休)
- 日本整形外科学会「モートン病」(症状・病気をしらべる)(第3-4足趾間のしびれ・疼痛・灼熱痛/つま先立ちの格好が長時間続くと起こりやすい・中腰の作業やハイヒールの常用/中年以降の女性に多い/足趾の背屈やつま先立ちで痛みが強くなる/まず足底挿板などの保存的治療・3か月ほどで回復しないものは手術が必要になることもある)|https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/morton_disease.html
- Matthews BG, et al. "Treatments for Morton's neuroma." Cochrane Database Syst Rev, 2024;2:CD014687.(6つのRCT・373名。全研究で偏りの危険に「いくらかの懸念」。ステロイド+局所麻酔注射は局所麻酔単独と比べ痛み・機能に差がほとんどない可能性(低い確実性)、超音波ガイド下のステロイド+局所麻酔注射はおそらく痛みを減らし機能を高める(中程度の確実性)。多くの介入があるがRCTで評価されたものは少ない)|PMID: 38334217|https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38334217/
- Matthews BG, et al. "The effectiveness of non-surgical interventions for common plantar digital compressive neuropathy (Morton's neuroma): a systematic review and meta-analysis." J Foot Ankle Res, 2019;12:12.(25研究(RCT 7件・前後比較18件)。痛みの軽減の根拠が最も強いのはステロイド注射とマニピュレーション/モビライゼーション。ただし標準となる治療の質の高い根拠は見つからなかった)|PMID: 30809275|https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30809275/
- Witt CM, Pach D, Brinkhaus B, et al. "Safety of acupuncture: results of a prospective observational study with 229,230 patients and introduction of a medical information and consent form." Forsch Komplementmed, 2009;16(2):91-97.(副作用の報告8.6%、治療を要したもの2.2%、出血・血腫6.1%)|PMID: 19420954|https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19420954/
※これらは施術効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。
最終更新日:2026年10月8日