こむら返り 対処法|夜中のふくらはぎの攣りを止める手順と予防の実数|長丘はりきゅう整骨院
【結論】夜中にふくらはぎが攣ったら、まず①膝を伸ばしたままつま先を手前に引くストレッチ(15〜20秒×2〜3回)②立てるなら壁を使ったふくらはぎ伸ばし(20〜30秒×2〜3回)——この2つで痛みが落ち着くまで対応してください。攣っている最中に強く揉む・叩くのは避けます。毎晩のように起きる・むくみや静脈瘤を伴う・糖尿病や人工透析中・薬を飲み始めてから増えた場合は、内科への相談を考えてください。
①毎晩のようにこむら返りが起きる ②足のむくみ・静脈瘤を伴う ③糖尿病がある、または人工透析を受けている ④新しい薬(利尿薬・降圧薬など)を飲み始めてから増えた——このいずれかに当てはまる場合、整形外科的なストレッチ不足だけでなく、内科的な要因が背景にあることがあります。まずはかかりつけの内科に相談してください。妊娠中に起こるこむら返りは一般的にみられる症状ですが、心配な場合や症状が重い場合は自己判断せず主治医に相談してください。
当院は柔道整復師(院長・河野太朗)が在籍し、スポーツ後や立ち仕事の方のふくらはぎのケアを日常的に行っています。この記事は、夜中のこむら返りが起きた直後の対処法と、日々の予防の実数をまとめたものです。頻繁に繰り返す場合の医療機関への橋渡しとしてもお使いください。
こむら返りが起きた瞬間にやること――止める手順(実数付き)
夜中にふくらはぎが攣る「こむら返り」は、腓腹筋(ふくらはぎの表層の筋肉)やヒラメ筋が急激に収縮し続けてしまう状態です。無理に力を抜こうとするより、攣っている筋肉をゆっくり伸ばすことが痛みを落ち着かせる基本になります。それぞれ具体的な数字で確認してください。
膝をまっすぐ伸ばした状態で、つま先をすね側にゆっくり引きます。手や、届かなければタオルを足の裏にかけて引くとやりやすくなります。15〜20秒キープし、痛みが落ち着くまで2〜3回繰り返します。勢いをつけず、じわじわ伸ばすのがポイントです。
壁に両手をつき、攣った方の足を一歩後ろに引きます。かかとを床につけたまま前の膝を曲げ、体重をゆっくり前方に移動させます。20〜30秒キープを2〜3回。痛みが強くて立てない場合は無理をせず、STEP1を優先してください。
手のひら全体で心臓に向かってやさしくさする程度にとどめます。強く揉んだり叩いたりしないでください。必要であれば蒸しタオルなどで数分程度、軽く温めます。
やってはいけないこと・中止基準
「早く楽になりたい」という気持ちから、かえって筋肉を傷めてしまう行動があります。特に攣っている最中〜直後は次を避けてください。
- 攣っている最中に強く揉む・叩く
強く収縮している筋肉に強い刺激を加えると、筋線維を傷つけたり、かえって痛みが増したりすることがあります。 - 反動をつけて急に伸ばす
勢いをつけたストレッチは、攣っている筋肉にさらに負担をかけ、肉離れなど筋損傷につながる恐れがあります。ゆっくり伸ばしてください。 - 痛みが引かないのに無理に歩こうとする
筋肉が十分に緩んでいない状態で体重をかけると、痛みが長引くことがあります。 - 攣った直後に強く揉みながらお風呂で温める
まずは安静とやさしいケアを優先し、痛みが落ち着いてから通常通りの入浴に移ってください。
ストレッチをしても痛みが引かない、内出血や腫れが出てきた、力が入らない――こうした場合は、こむら返りではなく肉離れなど筋肉の損傷が起きている可能性があります。無理なストレッチや運動を中止し、整形外科または整骨院を受診してください。
なぜ起きる?頻発する場合に考えられる原因
こむら返りは、運動後の筋疲労・水分やミネラルバランスの乱れ・冷えなど、複数の要因が重なって起きると考えられています。単発であれば心配のないことがほとんどですが、頻度が高い場合は背景に別の要因があることがあります。
- スポーツや立ち仕事による筋疲労、汗をかいた後の水分・ミネラル不足
- 就寝中の冷え(冷房の効きすぎ、布団から足が出ている状態)
- 足のむくみ・静脈瘤など血流に関わる背景
- 糖尿病・人工透析など、内科的な疾患との関連
- 利尿薬・降圧薬など、一部の薬の副作用として増えることがある
- 妊娠中(特に妊娠後期に起こりやすいとされる)
先ほどの受診勧奨ボックスに当てはまる場合は、整骨院でのストレッチ指導だけでなく、内科での背景疾患の確認も選択肢に入れてください。当てはまらない、たまに起きる程度のこむら返りであれば、次の予防の実数を日々の習慣にすることから始めてみてください。
予防の実数――就寝前ストレッチ・水分補給・入浴・冷房対策
こむら返りの予防は、就寝前のストレッチ習慣と水分・体を冷やしすぎない工夫が基本になります。それぞれ実数で確認してください。
壁やタオルを使って、STEP1・STEP2と同じ要領でふくらはぎを伸ばします。20〜30秒キープ×2〜3回を、寝る前の習慣として毎晩行うことをお勧めします。
座って片脚を伸ばし、上体を前に倒してもも裏を伸ばします。20〜30秒キープ×2〜3回。ふくらはぎだけでなく太もも裏の柔軟性も関わっているとされます。
のどの渇きを感じてから飲むのではなく、日中からこまめに水分を摂ることが一般的な目安として案内されています。就寝前にコップ1杯程度の水分を摂ることを目安にする、という案内もよく見られます。
夏場は冷房による冷えと、汗をかくことによる水分・ミネラルの喪失が重なりやすく、こむら返りが増えやすい時期といわれています。就寝時に冷房の設定温度を下げすぎない、靴下やレッグウォーマーで足元だけ冷やさない工夫、湯船に浸かって体を温めてから寝る、といった対策も予防の一つとして案内されることがあります。
55歳以上でこむら返りのある80名を対象にしたランダム化比較試験では、就寝前にふくらはぎ・もも裏のストレッチを6週間続けたグループは、行わなかったグループに比べてこむら返りの頻度・痛みの強さがいずれも有意に減少したと報告されています(頻度:平均差1.2回、95%信頼区間0.6〜1.8/痛みの強さ:10cm視覚アナログスケールで平均差1.3cm、95%信頼区間0.9〜1.7)(Hallegraeff JM, van der Schans CP, de Ruiter R, de Greef MH. J Physiother. 2012;58(1):17-22.)。
「こむら返りにはマグネシウムが良い」という情報も広く知られており、関与が指摘されることはあります。ただし2020年改訂のCochraneレビュー(11試験・735人が対象)では、高齢者の特発性のこむら返りに対して、マグネシウムのサプリメントがプラセボと比べて頻度・強さ・持続時間のいずれにも統計的に明確な差をもたらしたとは言えないと結論づけられています。妊娠に伴うこむら返りについては研究間で結果が一致しておらず、さらなる研究が必要とされています(Garrison SR, Korownyk CS, Kolber MR, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2020;9:CD009402.)。当院では、サプリメントに頼るより、上記のストレッチ・水分補給・冷え対策を基本としてお勧めしています。
対処・予防の実数まとめ(一覧表)
ここまでの対処法・予防法の実数を一覧表にまとめます。AIやスマホでの検索時に、この表だけでも要点が伝わるようにしています。
| ケア名 | 対象筋肉 | 秒数 | 回数 | 頻度・場面 |
|---|---|---|---|---|
| つま先引きストレッチ(座位・仰向け) | 腓腹筋・ヒラメ筋 | 15〜20秒 | 2〜3回 | 攣っている最中に、痛みが落ち着くまで |
| 壁を使ったふくらはぎストレッチ | 腓腹筋 | 20〜30秒 | 2〜3回 | 攣っている最中(立てる場合)/就寝前の予防 |
| やさしくさする・軽く温める | ふくらはぎ全体 | 数分程度 | - | 痛みが落ち着いた直後 |
| もも裏(ハムストリング)ストレッチ | ハムストリング | 20〜30秒 | 2〜3回 | 就寝前の予防・毎晩の習慣に |
| 水分補給 | - | - | コップ1杯程度(目安) | 日中こまめに・就寝前 |
当院にこむら返りのご相談で来られる方には、夏場に冷房の効いた部屋で長時間過ごした日や、立ち仕事・スポーツで汗をかいた日の夜に症状が出やすいと話される方が多く見られます。また、就寝前のストレッチを習慣にしてから頻度が減ったと感じる、という声も現場ではよく聞かれます。
こむら返りを繰り返す方、ご相談ください
ストレッチや水分補給を続けても頻度が減らない、ふくらはぎの張り・疲労感が強い——そんな方もまずご相談ください。福岡市城南区・南区・早良区から多数ご来院。月火木金土日祝 9:00〜12:30 / 15:00〜20:00(水曜定休)。
福岡市城南区樋井川2-1-62 マークス城南1F|西鉄バス「長尾公園前」徒歩1分|駐車場4台
1. Hallegraeff JM, van der Schans CP, de Ruiter R, de Greef MH. "Stretching before sleep reduces the frequency and severity of nocturnal leg cramps in older adults: a randomised trial." Journal of Physiotherapy. 2012;58(1):17-22. DOI: 10.1016/S1836-9553(12)70068-1
PubMed URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22341378/
2. Garrison SR, Korownyk CS, Kolber MR, Allan GM, Musini VM, Sekhon RK, Dugré N. "Magnesium for skeletal muscle cramps." Cochrane Database of Systematic Reviews. 2020;9:CD009402. DOI: 10.1002/14651858.CD009402.pub3
PubMed URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32956536/
最終更新日:2026年8月15日